特集・福知山線脱線事故

 兵庫県尼崎市のJR福知山線で起きた快速電車の脱線事故で、事故車両は緩いカーブに入った直後のわずか30メートルの間に転覆状態まで傾いたことが29日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調査で分かった。事故調は、スピード超過が主原因と判断、緩いカーブでも転覆現象が始まったとの見方を強めている。
日本経済新聞・29日の記事より)

 兵庫県尼崎市のJR福知山線で起きた快速電車の脱線事故で、先頭車両がぶつかり破損した電柱近くに2両目のものとみられるパンタグラフが落ちていたことが30日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調査で分かった。傾いて電柱に接触したとみられ、事故調は先頭車両だけでなく、2両目も脱線前に片輪走行し転覆現象を起こしたとの見方を強めている。
 事故発生後、約15時間ぶりに救助され入院していた女性(46)が同日、死亡した。死者は107人となり、1951年の旧国鉄根岸線桜木町駅火災事故(神奈川県)の死者数を上回った。
日本経済新聞・30日の記事より)

 所詮人間というものは、ことが起こって初めてその対策に乗り出すものです。例えば日本初のハイジャック事件である「よど号事件」が起こったとき、まだ国内にはハイジャックを想定した法律や体制はなく、ことが起こって初めてハイジャック防止法が制定され、対策が講じられました。今回も同じです。107人の尊い犠牲と450人以上の負傷者を代償にして、JR西日本の運行状況や企業体質は改善されるのでしょう。何とも理不尽な話ではありますが、世の中は理不尽で満ちあふれているものですから・・・